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インフルエンザにかかった時は、その後は

今年は、すでに猛威を振るっているインフルエンザ。

もうかかったという人も多いようです。
やや出遅れ感もありますが、もしこれからかかったら、あったらダメですが2度目になってしまう方もいるので書いてみます。
そして、治ったはずなのにスッキリしないという方にも読んで欲しいです。
もちろん、来年以降も同じことなので、今年痛い目をみた人は是非とも参考に!

現代医学側のことをここで論じても、インターネット等で出てきますので、こちらでは東洋医学を元にもちろんお伝えします。また来てくださった患者さんの話なども引き合いにちょっと感じたことをお伝えします。
おそらくですが、興味を持って読んでくださる方は、タミフルなどの薬に頼らないようにしたいなと考えておられる事を前提にブログを書きます。

まず、罹ったらどうするのか


とりあえず、寝てください。水分補給しながら。
睡眠ができればいいですが、「寝る」ですから、横になって何もせずに休むという事です。

終わり。

と言いたいですが、何かしたい、何かしてあげたいという事になると思いますので、もう少し書きます。


インフルエンザですが、基本的には疲れがたまり、オーバーヒートした状態であると考えます。
もう少し東洋医学の用語で書くと、主に腎と心(しん:五臓の一つ)の疲れやバランスの崩れと考えます。

腎はリラックス、睡眠、体を冷まし、潤わしてくれます。
心は興奮、活動、エンジン、熱などの働きになります。

心は火の役割、腎は水の役割になります。

疲れて起きるとは、心のエンジンを回しすぎている状態で、無駄な熱が体にこもってくる状態です。それを本来は腎が静めてくれる、冷ましてくれるという役割をしています。
エンジンとラジエターの役割と言ったりします。
モーターも回しすぎると触ると熱くなってきます。
人も活動がすぎると、熱を持ち、その活動のエネルギーの大元が心になります。
活動は生きているという事なので当たり前ですね。

しかし、活動しすぎてばかりではいけないですし、前述の通り熱を持ってくるので冷やす仕事が必要になります。
動き回って汗が出るのも、身体を冷ます仕事です。
緊張という精神活動も手に汗や、脇に汗、額に汗と冷やす働きが出ますので、熱を持っているという事です。

この、活動しすぎて問題が出ないように上手く制御、バランスを取ってくれているのが腎という事になります。

インフルエンザはあなたも知っての通り高熱が出ます。
明らかな熱症状ですね。
身体のオーバーヒートという事になります。

よく、最初に寒気を感じてという言葉が出ますが、寒気を感じているのであって、冷えているという事ではない場合がほとんどです。
これは、患者さんにもよくいうのですが、ニュアンスがちょっとややこしいです。

「寒がり」と「冷え」は違うという表現を使います。
わかりやすいところでは、
「寒がりやねん」と言いながらコタツでアイスを食べれる人は冷えていません。
黙ってコタツでくるまり、ガタガタ震えている人は「冷え」と言える可能性があります。

インフルエンザは、はじめこそ寒気を感じますが、冷たい水など欲しくなったりすることからも冷えとは言えない部分が多く見られます。
高熱はもちろん、咳、鼻水、鼻づまり、気管支炎、中耳炎など、炎症症状がほとんど。これは東洋医学で言う所の「風邪」ではありません。
東洋医学でいう「風邪」であれば、温めれば治ることが多いですが・・・

何が言いたいかというと、下手に温めると悪化する可能性があるということです。

なぜこのような話をしたかったかというと、
めっちゃ布団被って、汗を出したとか、
大根おろしと生姜をすって食べた(飲んだ?)とか、
こんにゃく湿布を下腹部にした。とか

大根は身体を温めます。
生姜も身体を温めます。
こんにゃく湿布は温めたこんにゃくです。

身体をとりあえず温めて乗り切った!と言う話を結構耳にするからです。

薬に頼らずにとはいえ、明らかに荒療治になっています
なぜ、荒療治か?

温めると汗が出る働きになるので、熱は下がりますが、インフルエンザの原因は腎の弱りと心のオーバーヒートです。
腎は体を冷ます水を作っていますが、それが足らなくなって熱が出ています。

それなのに、汗を出すような事をすると、一旦熱は下がるかもしれませんが身体の中の身体を潤し冷ます水を使ってしまう事になります。

結果さらに後から熱が出るということも考えられます。

一旦熱が下がればまだましですが、そのまま熱が上がるということも否定できません。

「発汗させて熱を下げる、けど身体の大切な水分を使っている」

汗は体温が上がった時に冷ますための働きです。
そのために毛細血管から血液を使って汗として出します。

決して無駄なものではなく、大切なものを使っているのです。

その血を作るように仕事をしているのが腎です。

イメージとしては、
インフルエンザの時、腎は一生懸命体を冷やすため頑張ろうと、身体の中を整える仕事をする。
それなのに、さらに温められて身体は

「ヤバイ!!」

と考え、なけなしの血を汗に変え体外へ出す。

といった感じです。

体力がある方はここで体温が下がり、後は睡眠を取って治るということもあります。
体力とは、ゆっくり休むことで腎がフル回転で仕事をする力がこの場合は当てはまります。

しかし、腎が完全に疲れてしまっている場合では、汗出て血を使った後立て直せないので、治らないという事になる、もしくは悪化します。

奇しくも、使いたくなかった薬と同じような働きをさせてしまうかもしれないということです。

決して、『温めることが身体に良い』とは言えないということです。
こんな事を言うと、冷やすんですか!と極論をぶつける方もたまにいますが、答えは「冷えないようにする」です。
0か1かではなく、体調によって着るもの、布団を調整すると言う事です。

診断ができるのなら、色々とやるのはいいです。
しかし、インフルエンザは身体が疲れ、免疫力が落ちた時にウイルスに付け込まれたという状態なので、身体の力を蓄え上げる必要があります。

それは何より「寝ること」「休むこと」に他なりません。

汗を出すことは活動です。
食べることも活動です。だから発症中は食欲が落ちるのです。

ゆっくり休むこと

何もしないのは子どもがかわいそうだ、という意見も耳にします。ほったらかしにできないと・・・

「見守る」が正解です。

何か変調が起こり、病院や薬が必要な状態にならないとも限りません。
ある程度線引きしながら、体力が回復する事を見守るということが何よりも重要です。
子どもはお母さんが横にいてくれるだけで安心するもんです。

大人はというと、「休む」ですから、
ちょっと元気になったからといって、スマホをみてはいけません。
テレビやパソコンももちろんです。

そして、お腹が空いたからといきなり濃いものを食べるのももってのほかです。
運動をサボっていたのに、いきなり100メートルダッシュしたら、足がつるでしょ?
胃もびっくりするので、インフルエンザになって治っても1週間は少食、消化のいいものを意識しましょう。

インフルエンザが治って咳がなかなか落ち着かない、身体のだるさが取れないという方が多いです。
これは、ウイルスが働かない身体になったが、身体の疲れは取れていない状態です。
まだまだ油断はできないと言う事ですね。

まとめると、
インフルエンザ中はもちろん、インフルエンザの後は
1.身体を休める(何もせず、寝る、横になる、じっとする)
2.食欲がなければ無理に食べない(内臓を休める)食欲があっても少食、消化のいいものを

毎年、インフルエンザになる方、2回目になると言う方はこの時期は特に上の二つは意識してください。
そして、インフルエンザになることは決して罪や罰ではありません。

身体が無理をして疲れたと言う「サイン」です。

ゆっくり身体をいたわってもらえればと思います。

鍼灸はこんな時何をするかと言うと、変わらず身体の力を高めます。
自然治癒力、回復力、免疫力といった働きも「身体の力」ですから、罹らないようにすることはもちろん、いち早く回復するお手伝いができます。

ただ、あくまでお手伝いですから、上の生活は意識してください!!

しょっ中カゼを引く、毎年インフルエンザ、インフルエンザ後すっきりしない人は根本的に弱っているかもしれません。
体質改善に興味があればぜひご相談ください。ご質問もお気軽にどうぞ!

やまと鍼灸院 院長 山本達也
この記事を書いた人やまと鍼灸院 院長
山本達也

昭和56年1月30日生まれ。奈良県吉野郡下市町出身
出身校
奈良県立耳成高校・奈良産業大学
東洋医療専門学校・大阪医療技術学園専門学校
保有資格
「はり師・きゅう師」「はり師教員・きゅう師教員」
職歴・活動
岐阜保健短期大学医療専門学校2009~2012まで専任教員として勤務。岐阜保健短期大学にて2年間、非常勤講師を務める。
現在は鍼灸院と並行して、東洋医学の普及、若手鍼灸師育成の為、セミナー・勉強会を実施

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