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肝について

『肝について』


東洋医学には、陰陽・五行説という独特な考え方があります。
このブログでは五行説の中、身体の根っこである五臓の一つ、肝について書きます。院長の山本自身、鍼灸学校の教員であったこと、現在もセミナー活動を行っているため、出来るだけ一般の方にもわかりやすく書きますが、やや東洋医学に興味のある方や、鍼灸師、鍼灸学生さん向けの内容になるかもしれません。これを読めば人の體(からだ)がみえます!

肝と肝臓

東洋医学では、「肝臓」と呼ばず「肝」という名称で表現します。もちろん、現代医学でいう「肝臓」という臓器の働きも「肝」に属します。ただ東洋医学でいう「肝」はもう少し幅広く身体の働きに関わっているという考えになります。後述しますが、「肝」に異常が出れば「目の働き」に影響がある、等という考えです。




東洋医学ではカラダだけでなく、季節など自然との関連も説明されています。下の図は肝に関わるものをまとめています。



肝とカラダの関係


根っこである肝を中心にカラダに関係のある部分をご紹介します。たとえるなら肝がボス。ボスが健康であればこれから紹介する子分たちは元気に動きます。ボスに問題があればまず子分の調子がおかしくなり、子分の調子が変だとすればそれはボスの調子がおかしいということです。

 臓である「肝」がしっかりしていることで「腑」である胆がしっかり働く
筋肉 肝が元気であれば、筋肉は正常に働く。筋肉に負担をかけると肝が疲れる
 「筋の府」と呼ばれ、筋の集合体のようなもの。肝との関係が深い
 肝に問題があれば「枯る」という言葉がある。爪の状態と肝は密接
 目に関わる筋肉の働き、目の穴の問題に関わる。例:遠近のピントを合わせる
 肝の汗。肝に問題があると出してすっきりしたい場合が多い
 肝の感情。どちらかといえば肝が興奮(熱)を持っている場合出やすい

これは、代表的なものですので他にもいろいろあります。
たとえば、目の穴というとわかりにくいですが、「目やに」が出やすいのも関係しています。厳密にいうと、「目やに」と「涙」は関係があります。
スポーツ選手が膝を壊したというニュースをよく聞くと思います。もちろん、接触や怪我も考えられますが、長年の筋肉の酷使によって、肝が疲れているところに膝に何らかの衝撃をうければ耐え切れません。怪我をする人、しない人の差は肝からみれば、疲れを上手く取れていたか、どうかということもポイントになります。
また、感情でいうと「余っていると怒り」「足らないと恐れ」という別の感情が出る場合があります。何がとなると「気」であったり「血」です。感情の場合はこの両方のバランスがどちらに傾いたかで出るものがかわります。「怒りっぽいけど、心配性」の方はバランスが「グラングラン」しているかもしれません。他の五臓とのバランスも診ることが大切です。

そもそも肝の大事な働きは?

上で書いたのは、肝という根っこと枝葉に当たるカラダの部分や、発生する状態になります。カラダにおいて肝がしている働きというものがあり、これが痛みなど不調である症状と密接に関わっています。

肝は血を蔵す
肝は血を溜めておく蔵(くら)の役目をしています。肝の大切な仕事の一つです。タンクの仕事をしていて、必要なところに送り、また蓄えなおしたり(引き込んだり)することを一日の中で行っています。

朝起きれば、全身の筋肉など活動に働く方へ送り、夜は肝自体に戻して、睡眠を促す、即ちカラダの疲れを取るという指揮をとっていると考えられます。睡眠に問題がある人はこの肝に問題があるかもしれません。

肝は筋を主るは実は奥が深い

筋肉と聞くと手足などを動かす筋肉「骨格筋」の方を思い浮かべる人が多いと思います。実はカラダには筋肉は他にもあります。「平滑筋」もその一つで、内臓はもちろん、血管も筋肉がありますし、心臓だって筋肉で動いています。そう考えると、この言葉は本当に深いです。生きるためには動いてくれなければ始まらないのですから。

五臓はそれぞれバランスをとり、関係性をもって働いています。その中でよく出る相生相克関係という図などで説明される関係性と、肝という臓そのものの働きが、その他の臓やカラダにどう関係するのかを知ることも重要なのです。肝に負担をかけるということは血管や他の臓の動き(筋肉)にも影響しているということです。

肝に問題があると出やすい症状は?

肝だけが問題で症状が出ているとは考えてはいけませんが、ここで書く症状があれば、肝にも何か問題があるのではないかという疑いがでます。

上記にあるカラダの場所にサイン(症状)が出やすいと考えて下さい。
筋肉と関係が深いので、足がつりやすい、肩、背中の筋肉が凝るといった症状も肝と関係があります。目のまぶたがピクピクするのも筋肉、いびき、歯ぎしりも筋肉の問題なので肝と関係があります。また、頭痛も血管の拡張(血管が広がる)「偏頭痛」、収縮(緊張して縮む)「緊張型」など一見働きは違いますが、大きな視点でみると筋肉の働きとも関係するので、肝「も」考えようということになります。この「も」は繰り返しになりますが、他の臓腑との関係が絡むからです。

爪の症状がでます。2枚爪、爪が薄く割れやすい、巻き爪などは肝の弱り、問題があることのサインです。生まれつきという方もいると思います。これは体質を親から引き継ぎ出ている症状になります。

目・涙の症状
目の筋肉の働きと関係がありますのでピントが合わないといった症状、めまい、眼振も関係があります。また、涙という目を潤わすものと関係がありますので、涙がでやすい(涙もろい)だけでなく、ドライアイ(目が乾く)こととも関係があります。
いらいら、怒りっぽい状態になる
肝は血のタンクです。血が足らなくなったり、流れが悪くなると肝はどちらかというと熱を持ち興奮の働きをしやすくなります。その結果が肝に関係する「怒り」という感情をもちやすくなります。

心配性・潔癖症の症状が出る
上記の怒りっぽいは足らなくなった結果、熱が出るという状態になった場合です。「足らない」という状態が症状として現れると、「恐れ」の感情がでるので、心配性になったり、細かなことが気になる。潔癖症も肝の状態と関係しています。空虚感を埋める為と考えられ、また肝は守りとも関係があるので、守れない状態なら清潔にしておくということもその対応策ということです。

じっとしていられない・よく動く
よく仕事が休みの時逆にしんどくなるという方がいます。これは肝に溜まっている血が少ない状態で、カラダを常に動かしている方が全身にめぐっているので調子がいいという状態です。ペットボトルに半分しか水が入っていない状態で、シャカシャカ振れば全体に水がいきわたります。動き回るというのはこのシャカシャカしている状態。休みの日はカラダが少ないということに気付いてしまうのでだるいのです。しかし、この休みのだるさは「休みなさい」というカラダからのサインです。常にシャカシャカしていると、いつかは中の水、すなわち「血」が尽きてしまいます。

生理痛、生理不順と関係が深い
生理は子宮の筋肉の収縮でおこります。この時肝に問題があれば、筋肉に影響、即ち子宮の筋肉の働きにも影響します。また、生理では多くの血が必要となります。肝に血が足らなければ無理やり子宮に提供することになり全身の血のめぐりのバランスが崩れます。こういったときに生理前後、中の問題が出やすいのです。

※症状はこの他もあり、またその他の臓との組み合わせで異なります。

肝に負担をかけることは?

・筋肉の酷使、力仕事など
・睡眠不足など、睡眠の乱れ
・暴飲暴食(お酒の飲みすぎ)
・痛み止めの薬などの乱用(すぐに薬に頼る方)
・ストレス(特に怒り)


肝についてまとめ


五行説では、木・火・土・金・水という要素で分類します。文献に書かれている順番も木からスタートで、木はカラダでは「肝」にあたります。血を良く受けて動くという言葉がありますが、その分配の役目が肝であり、各器官に筋肉があることからもこの肝が元気な状態でなければ、始まらないとも考えられます。


また、生理痛など女性疾患のところでも書いていますが、生理、月経、妊娠、出産など血の働き、筋肉の働きと切っても切れません。そういった意味でも肝の働きは、様々な症状と関係しているといえます。

しかし、肝だけには捉われないで下さい。肝は血のタンクです。いくら肝を元気にしても血が造られていなければ意味がありません。いくら血を送っても受け止め先に問題があれば意味がありません。肝だけでなく全体を診ることも忘れないで頂きたいと思います。
すべては、全体のバランスです。

※東洋医学は読み手により捉え方に若干の違いがあります。このブログは素問という文献やその他学んできたこと、臨床での経験を踏まえ書いております。他の先生によって考え方も違うかと思います。一つの捉え方として寛大な目で読んでいただければ幸いです(笑)

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